大洋技研工業株式会社

創業者から受け継いだLPGガス栓分野で、「日本一のシェアを獲得してNO.1になること」からはじまり、1995年には第15回科学技術庁長官賞の受賞することで、ベンチャー的にスタートした当社は国からも功績が認められて、一つの大きな事業目標を達成することができた。折しもこの頃の日本経済は、バブル崩壊後のいわゆる、「失われた10年」という信用収縮が拡大する時期と、世界経済が情報通信革命の発達によりグローバル化現象が顕在化しはじめる時期とが重なったときでもあった。国内経済が閉塞感漂うなかで、次の目標を模索していたわたしは、努めて国を出て世界からの視線で日本やTGの将来を考えるようになり、時代の大潮流ともいえるグローバル化対応を事業改革の柱とすることを決めた。世界で通用するような人間になりたいというのは、若い頃から持っていた私の夢であったが、30年間日本で蓄積してきた技術やノウハウを世界市場に打って出て、チャレンジしていくことは、事業を継続発展させていくためのビジネスマンとしての目標になった。このときの想いを言葉にしたのが、Small But Globalというスローガンである。このようにしてTGの世界へのチャレンジは夢の扉を開き、現在に至っている。中国進出にはじまったグローバル化対応は、足早にタイ、アメリカへと続き、その後台湾、インドネシア、ベトナムに直接投資をして拠点の輪を拡げて行った。運にも恵まれて、今では国内外に800名を越える社員がTG製品を世界ブランドに高めるために活躍をしている。小さな企業が、世界を視野に入れて事業を展開していくことは容易ではない。ゆえに社員一人ひとりとビジョンを共有し、自立と自己実現意欲を大切にして、他にはないOne and Onlyな企業環境をつくり上げていく必要がある。My CompanyからOur Companyへの企業風土転換も含めて私たちの世界への挑戦は、これからも続いていく。

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